里親家庭や児童養護施設を巣立った里子の自立を支援します。
特定非営利活動法人 おかえり

活動地
奈良県
概要
自立援助支援事業、社会的養護の当事者支援、社会的養護に関する学習・啓発事業
取材日
2010年9月28日

妹(里子)たちを助けたい。

NPO法人おかえりの理事長 枡田ふみさんのご自宅ではご両親が平成17年6月4日に養育里親として県に認定され、この3年半の間、3人の里子と一緒に生活をされています。 しかし、里親家庭や児童養護施設という社会的養護のもとで子どもたちが暮らせるのは18歳までで、ふみさんにとっては妹同然のこの里子たちも高校を卒業すると巣立って、自立し社会の中で、一人で生活していかなければなりません。ところが巣立った後は具体的なアフターフォローや社会的な支援も無いのが現状で、妹たちは巣立った後のことへの不安や葛藤と闘いながらそれでも前を向いて歩いていこうと毎日頑張っています。

「妹(里子)たちを助けたい」 これがNPO法人おかえりの原点でありすべての活動の原動力なのです。
「幸せになってもらいたい」 これが枡田さん家族みんなの願いです。

巣立った後も、自立し安心して暮らしていけるように、援助や社会的な基盤づくりを行い、寂しい時も、つらい時もいつでも帰ってこられるような家にしたい、多くの人が集えるようにと家のリフォームも家族みんなで手作りでしています。

枡田ふみさんの妹(里子)の将来を想う優しい気持ちが『おかえり』を生み、「私に何ができるか」を考え、その気持を大切にして家族みんなで支えていく 2010年5月設立の生まれたてのNPO法人です。

活動内容

里子どうしの交流を図ります。

近年、少子化といわれていますが一方、親の病気や死亡、虐待などにより自分の家庭で暮らせない社会的養護を必要とする子どもは現在4万人に上ると言われています。その多くは児童養護施設や乳児院などの施設に入所し、一部の子どもは里親に預けられています。しかしいずれの場合も子どもたちが社会に出て自立した時に本人が周囲との違いや新しい環境に戸惑うケースがたくさんあり、施設や里親家庭を巣立った後の自立や安心して暮らせる環境づくりが大きな社会的な課題です。

おかえりは生まれたてのNPO法人ですが、3人の里子の里親家庭という経験を踏まえて、どうすれば子どもたちが安心して 毎日心豊かな楽しい里親家庭を送れるか、巣立った後も孤立せず安心して暮らせる環境づくりや支援について模索し始めています。
これからの具体的活動としては里子どうしの交流とコミュニケーションを図るために 9月に発足された [奈良県社会的養護の当事者団体 明日天気になぁれ] のバックアップをしていきます。子どもが何を考え何を望んでいるか。それを知るには、たくさんのコミュニケーション・言葉のキャッチボールが必要です。子ども達が気楽に集まれる場を提供し、意見交換や情報交換、情報発信等自助グループの育成支援をし、その中で出た生活上の問題、就業上の問題など、自立生活する上で必要な支援をしていきながら、自立するために必要な【生きる力】を身につけ、心の安定を図ることが出来るものと期待しています。
また、他団体と連携していきたいと考え、11月6日~7日に天理市で開催される、全国里親大会に10名がボランティアとして参加します。

さらに来年3月に高校を卒業して里親家庭や児童養護施設を巣立っていくのを記念して「NPO法人おかえり 設立記念&里子の卒業記念講演会」を開催します。この会では巣立つ里子の体験発表や児童養護施設を巣立ち、社会のリーダーとして活躍しておられる方の講演を予定しています。子ども達を応援する集いに大勢の皆さまにご参加いただければと思っています。今はそのための準備で大忙しの毎日です。

いつでも帰っておいで

一般家庭の子どもは学校を卒業し就職して親元を離れても、帰りたいときにはいつでも親の家に帰ることができます。でも里子は一度巣立った後は里親家庭にはもう戻れないのではと心配しています。「巣立った子どもがいつでも帰れる場所」 「また行きたくなる場所」 「心が癒される場所」 「たくさんの人が集まる場所」 そんな場所づくりを目指して、家族全員で部屋のリフォームやペンキの塗り替え、雨水の利用、ガーデニング、インテリア、ディスプレイと毎日、築35年の我が家は毎日 修復と改装を繰り返しています。


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