障がい者の就労をITで支援します。
特定非営利活動法人 地域活動支援センターぷろぼの

活動地
奈良県内
概 要
IT技術(情報技術)の習得による障がい者の就労支援
取材日
2010年11月24日
団体のロゴマーク
団体のロゴマーク

NPO法人 地域活動支援センターぷろぼのは、平成15年に生駒で無認可の福祉作業所からスタートし、平成18年10月の障害者自立支援法の施工に合わせて法人格を取得しました。まず障害者の就労支援の内容を模索するために、障害者126人にアンケートを行い、3分の2以上の方がパソコン技術の習得と就労への希望がありました。
検討の結果、障害者の就労をITで支援する事業を展開する事になりました。

今回お会いさせていただいた山内理事長は50歳で発声障害者になり、発声補助機器「人工喉頭」でお話いただきました。ご自身も東京でIT関連の会社を経営された経緯があり、その経験を活かして「ぷろぼの」の事業全般を見ておられます。山内さんは団塊の世代の方ですが、障害にめげることのなく、すこぶる明るく楽しく、前向きで、元気と勇気を与えるリーダー的な存在です。

「ぷろぼの」 pro bono publico はラテン語で「公共善」「よき社会の実現」を意味し、誰もが自立した生活ができる、地域社会づくりを目指します。

 「ぷろぼの」は事業型のNPOです

「ぷろぼの」は、障がい者の一般就労を支援するための、本格的なIT技術が習得できる就労支援専門の福祉事業所です。 中途障がい、難病をはじめ、全ての障がいのある方がプライドや生きがいを持って、地域で自立した生活ができるようにお手伝いをしています。

山内理事長 「プライドのある自立」を支援とは

  • 障がい者には安心と自立を・・・・
  • 地域には役立つ社会人を・・・・・
  • 企業には戦力になる労働者を・・
創造することと考えています。
山内理事長

事業所は新大宮、高の原、菜畑の3か所にありますが、それぞれ通所するのに便利な立地にあり、現在18歳から64歳までの80名の利用者の方が就労を目指してIT技術を学んでいます。 一方専門スタッフは30名で、その内で障がいをもたれたスタッフは10名です。「ぷろぼの」の事業成果としては、ここでIT技術を学んだ方から平成21年度に15名の方が就労され、平成22年上期には6名の方が就労されました。

「ぷろぼの」は福祉作業所で簡単な作業を通して自立を目指すのでなく、生活及び社会参加のための情報収集や操作が比較的簡単なIT技術を学び、習得することにより就労を行い、プライドのある自立した生活ができるような支援を目指しています。

活動内容

「ぷろぼの」は障害者の地域での自立を目指し、障害者一人ひとりのキャリアデザインを支援します。

学ばれている皆様   
グループワーク(左)やIT技術を学ばれている皆さま   

一人ひとりの
 夢と目標が
  一歩一歩
   近づいてきます。

・6ヶ月後には夢を目標にしています。
・1年後は目標に近づいています。
・3年後は仕事で頑張っています。


障がい者はそれぞれ異なるハンディキャップを持ち、社会の不整備/不理解もまだまだあり、自分が社会でどのように適応していけるのか不安感や自己否定感をもっています。“どんな仕事がしたいですか?” “どんな生活を希望しますか?” を一緒に考え、本人の障害特性をアセスメント(評価)した上で、IT技術のトレーニングを行います。 それにはパソコンスキルの向上だけでなく、社会人としてのマナー、ルールなどの基礎的な訓練もしています。

その後、通所、在宅での一定の訓練の後、本人の能力、習得した技能、障害特性に合った仕事のマッチングが行われます。 障がい者の方にとって明確な目標をもち、IT技術の習得に意欲を燃やし、結果として就労につながることが、障害者の安心感、自己肯定感、居場所の確保につながっていきます。しかし山内理事長は、『利用されても、障害特性以外の理由で、やる気の無い人にはやめてもらいます。これは健常者と同じです。』と話され、ビジネスの第一線で経営者としての厳しい面を見せられました。

 ソーシャルビジネスとして奈良に新しい社会的価値を産み出します。

地域自立の考え方

「地域で自立した生活をしたい」「働くことで社会と関わりたい」「・・元気に生きたい・・」 その思いは障がいがあってもなくても同じではないでしょうか。 その考え方から平成22年4月に自立を目指す障がい者をサポートしキャリアデザインや地域自立を支援する「奈良ITソーシャル・インクルージョンセンター」を設立しました。

業務内容としては

  1. 障がい者のキャリアデザインをつくる。
    その為には職業適性、高度なIT応用訓練(インターネット技術、データベース、プログラミング技術)、集団生活の訓練などを行います。
  2. 様々な障害特性にあった就労モデルのサポートをします。
    その為には障害特性別の就労モデルを考え、それに合った具体的な社会的ビジネスモデルを構築します。 現在はIT職業訓練、ウェブサイト制作、パソコン指導、テープ起こし、議事録作成などがあります。さらに自宅での就労ができるパソコンを使った在宅型就労を構築します。
  3. 最新のITを使った調査、啓発業務
    障害者福祉に関して意識調査、奈良の生活や文化情報の発信、障がい者の作品紹介、ソーシャル・インクルージョン講座の開催などを最新のITを使って行います。

山内さんたちは、IT技術を活用して障がい者の就労支援を積極的に行い、奈良に今までには無かった社会的な価値を産み出していきたいと考えています。

 これからの計画

奈良県、市町村、ハローワーク、養護学校、障害者施設など多くの団体と連携しながら、障がい者の就労支援を継続的に取り組むと同時に、障害特性などを考慮した独自の就業の場の開設に取り組んでいます。例えば、障がい者が教えるPC教室、地産品のネットショッピング、ホームページ制作やDTP作業受託、事務作業請負等の事業構想を抱いています。また奈良県下でも遠方から通所される方も多いので、今後地域性を考慮した事業所の開設を計画しています。そして、何より30~40代の若い世代のスタッフの皆さんに支えられて明日が楽しみです。

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