竹藪を竹林に整備し、竹材を活用しよう
特定非営利活動法人 やまと新発見の会

活動地
大和郡山市及び矢田山丘陵全域
概要
竹藪を含む里山林を整備する活動、竹材を利活用する事業、ビオトープを含む生物多様性の保持活動、休耕田の活用事業
投稿日
2010年6月25日
整備された竹林
整備された竹林

当NPO法人は、竹林整備事業、竹材の利活用、竹林整備事業、休耕田での無農薬栽培、教育支援活動、ビオトープづくりなどの活動や事業をしています。

平成22年4月現在では、当NPOは63名の個人会員と1つの団体会員から構成されています。各会員の年齢構成では、一般企業の定年退職した男性会員が多く、平日が活動日になる場合は、この人たちの参加率が高くなります。また現役世代の会員もおられ、土曜や日曜日に設定された活動日に積極的に参加されておられます。

当NPOは他の組織や団体との共同活動も活発であり、例えば奈良市にキャンパスがある近畿大学農学部、大和郡山市にある県立民俗公園とも協働しています。教育支援活動では、地元の教育機関(矢田幼稚園、矢田小学校、大和郡山市の社会福祉協議会、近畿大学付属の小学校)などに対して支援活動をしています。また女性会員は、休耕田を利用しての無農薬の野菜の栽培、竹素材の利活用の一例として、竹紙すき、竹炭パウターを利用した石鹸作り、竹工芸品の創作もしています。我々の活動や事業を具体的に説明しましょう。

活動内容

竹林整備事業

これは当NPOの中核事業です。矢田山丘陵に多数箇所にある里地及び里山が竹藪化していますが、これを整備することにより、美しい竹林にするものです。本来棚田であったエリアが耕作放棄により、竹が繁殖し、地面に太陽光が差し込まない状態になっています。このようなエリアについては、土地所有者と契約を交わし、所定期間内に整備を進めます。

これには枯れ竹の全伐採、青竹の間伐を行います。作業経費の支援先から分類して、奈良県の森林環境税を用いた里山林機能回復事業として取り組むケース、所有者から依頼を受けて有償で整備を進めるケース、そして大和郡山市におけるアイディアサポート事業の支援金を受けて、整備を進めるケースなどがあります。体力を消耗する作業ですが、景色のよい自然環境に変化する成果を見ると、苦労の汗がさっと無くなるという人気の作業となっています。

竹材の利活用

釜から取り出した竹炭
釜から取り出した竹炭

竹林整備で生じた竹材は、極力利活用するようにしています。大量の竹材を利用する例として竹炭があります。現在2基の横窯を定期的に運転しています。炭化条件も習熟でき、均一な仕上がりの炭を生産しています。これを自家製のクラッシャに投入し、竹炭チップやパウターに変換します。また焼成中の煙突から大量の竹酢液を抽出できるようになりました。これらの生産物は、園芸家や農業者が好んで購入されています。これらの窯の燃料としては、伐採された枯れ竹も用いています。

青竹を重曹等の入った熱湯で煮沸しますと、白竹になる素材が得られます。これを長期間に天日干しにすると、各種の工作品や工芸品に適した素材が得られます。これらの白竹を使って、各会員は得意な分野の竹加工品を製作しています。これに必要な長尺の湯釜も製作しました。孟宗竹の筍は季節の貴重な食材となります。この筍が成長した若竹から繊維成分を取り出し、しごくことにより、竹紙の原料が得られます。紅葉を挟んだ竹紙は、装飾用紙やランプシェードなどに適し、この作業は女性会員に人気が出ています。

白竹を用いた工作例として、お寺の結界、靴ベラ、干支等の置物、昆虫の模型、各種の文具用品、写真フレーム、箸入れ、箸、色紙立て、子供の玩具、例えば全てのパーツが竹製の自動車、お人形、竹のレゴワールドのパーツセット、行燈等いろいろです。特に真竹や破竹の繊維は細く柔軟性に優れています。生駒市高山の茶筅は有名ですね。

休耕田での無農薬栽培

農家から借り受けた休耕田を耕し、無農薬の野菜やお米を植えています。この植栽事業は野菜に関しては、品質と出荷時期を管理すれば、商業的に成立する事業となります。また田での米の栽培は、設備資金のかかる農業機械の代わりに手作業で行っています。もちろんコンバインやトラクターを利用することもあります。この作業は米作りの苦労を味わう良い労働であり、希望の小学校の生徒に対して農業実習をしてもらっています。また別の農業エリアでは、畝単位で各自が自由な野菜を植える部分を設けています。ここで取れた野菜はそれぞれの会員の家庭で食されています。会員が家族と共に畑の手入れをしておられます。

竹の工芸品の一例 花の谷での生き物の観察と採取 竹炭のチップサンプル
竹の工芸品の一例 花の谷での生き物の観察と採取 竹炭のチップサンプル

ビオトープ作り

矢田地区は、矢田山丘陵からの流水や地下水が多く流れ、ホタル等の生育環境に適しています。大半の小川にホタルがいますが、県立の民俗公園の特定エリア、すなわち「花の谷」にも、ゲンジホタルが乱舞するという夢を描いています。このエリアを活性化するべく、奈良県のくらし創造部、県立民族博物館付属の民族公園、近畿大学農学部と協働して造園工事をして来ました。この谷の上段部から下段部にかけて昆虫が生息し易い流水路を作り、ホタルの幼虫が水際の土の部分に移動できるようにしています。

そして四季の山野草を繁殖させようとしています。ゲンジホタルのえさとなるカワニナの養殖もしています。やがてこのゾーンにもホタルが飛び交うことになるでしょう。

教育支援活動

幼稚園児に対する野外活動支援
幼稚園児に対する野外活動支援

地元の幼稚園、希望される小学校に対して、学童が自然環境に親しむという教育支援活動もしています。具体的には、水中の生き物の見学と採取、お米の栽培(田植え、刈り取り、脱穀)の機会を提供しています。また米の品種として古代米も手掛けています。更なる別の支援活動としては、竹素材を提供して学童たちに工作物を作ってもらっています。また夏には竹製のイカダを作り、プール遊びをしてもらっています。

その他の活動

市民に対する文化啓蒙活動として、大和郡山市と縁があった歴史上の人物の活動に関する古文書の解読をし、その解説講演会を開催しています。これには奈良工業高等専門学校の国語科の先生に古文書の解読をお願いしています。

年末には、役所や公民館の出入り口に対して正月用の大型の角松を製作して奉納する活動をしたり、一般市民向けにミニ角松の製作教室を開催しています。若い女性や主婦に人気があります。当NPOの会員には竹工作に優れた人が多く、イベントでは引っ張りダコとなります。

これからの目標

現在は、次のような課題があります。これまで紹介しました諸活動が、今後は会員全体による活動になることを期待しています。現在ではそれぞれの活動分野において、これに参加する会員が特定化されています。また特定の技能や道具を持つ人に作業が集中しています。また各事業の役務はボランティアによるものですが、外部から調達(購入)する資材、燃料、道具、高額設備などに関して、予算の確保が必要となります。

このため、各活動には活動経費を各事業単位で調達できるよう、独立採算性に変革させる努力をしています。また行政の支援金制度、民間企業の支援金制度を活用できるよう、当NPOのPR活動を促進する計画です。その第一手段しては、すぐれた表現力のあるWEBサイトの構築が急務と考えています。また事業内容に関して、竹の利活用として得られた商材を、広くお客様に購入してもらうため、当NPOのWEBサイトにショッピング機能を設ける計画を立てています。これらにより会員全体の参画意識を高めたいのです。当NPOに対する皆様のご参加およびご加入をお待ちしております。楽しい野外焼き肉パーティもありますよ。竹炭が燃料です。

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